小林智樹 監督
これはどんな作品(作品の内容を知らない状態)の話を頂いた時も同じなのですが、まだ漠然としたイメージしか見えぬまま受けることが多いので、期待と不安の入り混じった感じです。
作品の魅力はズバリ!王道とも言える物語の巧みさと、その世界観を支える設定の緻密さ(このままゲームが作れるんじゃないかと思えるほどの)です。
これもどんな作品を受けた時も同じことが言えますが、限られた尺の中で如何に作品の魅力を削ぎ落とす事なく描く事です。
話せない苦労話はあまりにも多くここでは話せませんが、特に苦労させられたことは5巻の原作をまとめる作業です。いい意味で原作の完成度が高く削ぎ落とせる箇所があまりにも無く、シナリオでまとめて、それをさらにコンテでまとめて、それでもまだ長く編集の段階で苦渋の結断の上切り落とす作業が苦労した事でしょうか。
エピソードと言える物でも無いのですが、フランクリンを演じていただいた松岡さんの個性ある演じ分けは、相変わらずのおもしろさで楽しませていただきました。
後は、バルバロイを演じていただいた大塚明夫さんとの仕事は一ファンとして至極の時間でした。
1人上げるとすればユーゴーでしょうか。
ユーゴーはその登場から最後のシーンまで個性を存分に発揮できたキャラクターですので、その個性の変化を楽しんでいただければと思います。
特別そのシーンに力を入れたと言うわけでは無いのですが、ユーゴーとルークの闘いは楽しんでほしいですね。
ラスト3話です。主人公レイの活躍と兄シュウの暴れっぷりを見てください!
メッセージなどと大層な物は御座いません。
只々純粋に作品を楽しんでください。
楽しんでいただけたなら、それが作り手全ての仕事への活力になります。